twonaの日記

2008-02-14むなむなダーと王子様・14

アサシンギルド

(ん?)

仲間達と別れたロンはアサシンギルドである酒場の外に、様子を伺っている不審な人影に気がついた。

多分、フェイヨン忍軍の忍者だろうがあからさま過ぎる。

(つーか、経験不足過ぎる動きだな)胸中でため息をつく。

特に敵対はしていないが、警戒対象の組織の拠点を監視するには迂闊過ぎる動きだ。

(どーするっかな)

捕らえた所で益は無いだろう、面倒になるだけだ。

(ちょっと脅かしておくかね)

気配を消して背後に近付く、相手の男はギルドを監視するのでロンに気が付いていない。

脇を通り抜けるような動きで、その男をすり抜ける。

寸前、気配を開放し、ついでに地面に落ちて居た小を踏み抜く。

「!!」

ビクッと震え、ロンへと向き直る男、その左手が腰の辺りをさまよう。

だが、そこには何も無い。

(素人過ぎる。こちらに向き直った時の動きは忍軍仕込みだがな)

批評しながら、何事も無かったかのように脇をすり抜け、そのまま酒場へと入って行く。

「よう、ロン」

入口に一番近いテーブルについて居る老人が声をかけて来る。

「ヒザキのじーさん」

ヒザキと呼ばれた老人は、ありふれた黒く染めたアマツ風の着物を着た鋭い眼光をした老人で、アサシンギルドの前ギルドマスターだった。

現役を退いたとはいえ、現ギルドマスターから頼られており様々な助言を行っている。

「外の小カラスをいじめておったのかいな?」

「そんなんじゃ無いですよ。横を通り過ぎただけですよ?」

肩をすくめる。

「ふっ、それにしてはやけに慌てさせていたじゃないか。忍者軍も大変だな、ワシらの監視に割ける者がアレでは先が暗いぞ」

「そーですかね」ヒザキと同じ卓に座り、冷酒を頼む。

「じゃが、面白い話でな。あの小カラスが来たのは今朝あたりからなんじゃよ。その前は気配も絶つ熟練の忍だったはずじゃよ」

「…へえ」

「これから導き出される事はなんだと思う?」

ヒザキの問いに、冷酒を一口飲んでから時間をかけて答える。

「ここを見張る以上の重要事が起きたって言う事です?」

ご名答。とは言ってもワシの推論に近いだけだから、真実と言うわけでは無いがな。どうじゃ?何か臭うじゃろ?」

「そうですね」

確かにきな臭いものを感じる。

「うちでは、城内で何か起きているか掴んでいるんですか?」

「わからんなぁ。探りを入れようにも情報が少な過ぎるからなぁ」

「で、俺に行けと?」

探索はともかく、自分ならある程度の辺りまでは城内に入り込めるだろう。

「いや、ロンには市街での異変を探ってもらいたい。出来るか?」

「長のご命令なら」

と、言ったところに外から慌ただしい足音が聞こえて来る。

「…ユイ?」

聞き覚えのある足音に眉をひそめる。

「ロン居る!?」

酒場の扉が勢い良く開かれ、ハイプリーストのユイが酒場の中に入ってくる。

「あー居た居た!あ、ヒザキ様こんにちは」

「や、ユイ様はいきなりどうしたのかね?」

「うん、ちょっとね。ロンちょっと来て。急ぎでね」

ツカツカと歩み寄って腕を取る。

「なんだってんだ…」

「師匠さんが大変なのっ。フィリオリがそれで皆に召集をかけてるのよ」

声を潜めて言う。

「…」

変わった顔色を悟れないように冷酒をあおる。

「分かった、行こう。ヒザキじいさん、また出てくるけど、何かあります?」

「いや、お前さんの予定を優先していい。ただ、事後報告だけしてくれ」

「感謝です」

そう言ってからユイを促して外へと駆け出す。

「ふむ…」

その様子を見たヒザキが、給仕の女に目配せをする。

それからすぐに、酒場から三人のアサシンが出ていく。

「この国も、何かが動き出したようだな」

そう一人ごちて、ヒザキは思考に沈んだのだった。

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2008-02-11ムナムナダーと王子様・13

フェイヨン大通り


「さあ、いらっしゃい。出来たてのノデン謹製の装備品だよー。安くないけど、性能は折り紙つきだよ~」

ノデンは大通りのいつもの場所の露店で売り声を上げていた。

「む?」

背後から歩み寄る足音と不穏な気配を捉えて、怪訝そうに後ろを向く。

「…おお師匠、どうした?」

異様な雰囲気を醸し出すトゥーナの様子に、一瞬絶句する。

かなり急いで来たのは、息を切らせているのを見て分かる。

だがそれだけでは無い、いつもの雰囲気とは全く違う〝怒り″を纏っている。

それも特大の。

「マナが、さらわれた…」

その口からぼそりと、しかし怒りに満ちた口調で衝撃的な言葉が漏れる。

「なんだって!?」

確かに、いつも一緒のマナがトゥーナのそばに居ない。

「…本当のようだな」

「ああ」

「いつ、どこでだ?」

「ついさっき、中央市場の異国商店のあたりだ。やられたよ、マナが居なくなった後に露店主が三人消えて居た。用意周到にしていたらしい」

「ふむ」

「すまんが、ワシだけではどうにもならん。力を貸してくれ」

「分かったよ。あと皆を呼んで探してもらおう」

「頼めるか?」

「ああ、マナちゃんを探すためならみんなは快諾してくれるだろうさ」

「すまん、それじゃワシは行く」

そのまま、マナを探しに走り出すトゥーナの服を掴んで引き止める。

「なんだ?ワシはマナを探しに行くんだが」

やり場の無い怒りの感情が向けられるが、それを溶接マスクで弾いてノデンはトゥーナに語りかける。

「メシ、まだなんだろ?食べてから探しに行くといいさ」「だが、ワシは急いでいるんだ!」

「落ち着け師匠。腹が空いたままだと、良い考えも浮かばよ。軽くでもいいから食べてから行くんだ。そうしないといざと言う時に何も出来ないさ」

と、向かい側の飯屋を指差す。

「私が皆に知らせてくるから、師匠は何かを食べておく事。分かったね?」

溶接マスクの奥からの鋭い眼光がトゥーナを射る。

「む…分かった…」

反論しようとするが、いつに無く真剣なノデンの視線にそれを飲み込む。

「それじゃ、行ってくる。速度くれ」

移動力を増加させるスキルをかけてもらい、ノデンはカートを引きながらトゥーナの前から去っていったのだった。

「イツパさん、あ、ラムポさんも居たっ!」

イツパがいつも遅くの昼食を摂る食堂へと文字通り飛び込むノデン。

「おぉ。良い飛び込みっぷりだね」

デザートのリンゴを食べて居たイツパが感心したように言う。

ちょうど食べ物を飲み込んでいたラムポは言葉を発せずに、うんうんと頷く。

「で、どうしたぃ?」

「マナちゃんがさらわれたらしい」

声を潜めて二人に事情を話すノデン、その内容を悟った二人の顔色がサッと変わる。

「それはヘビーだね。師匠はどうしてる?」

顔を青ざめさせたラムポが聞く。

「飛び出して行きそうだったから、未識(みしる)さんとこで飯を食べるように言っておいたよ。皆を呼んで来るって言っておいた」

「うん、上出来だね…。私達も行こうか」

ラムポが立ち上がる、そして会計をしに来た店員に料金を支払いながら奥へと声を張り上げる。

「マシラはいるかい!?」

「はいよ、ラムポの旦那。なんだい?」

俊敏そうな、この店の子供が近寄って来る。

「すまないが、お使いを頼めないか?大聖堂の大司祭様にこの手紙を、その後にフィリオリさん達を探して来てくれないかな?」

と、手紙と100ゼニー金貨を渡す。

金貨を渡された、マシラと呼ばれた少年が目を真ん丸にする。100ゼニー金貨は、子供にするとかなりの価値を持つ。

それは大人でも同様だが。

「それも凄く早くだ。出来るかい?」

真剣味を帯びた視線でラムポが注文をつける。

「分かったよ旦那。親父!ちょっと行ってくるぜ!」

厨房に向けて叫んだ後、応えを待たずに走り出す。

「親父さん、マシラの借り賃だょ」

イツパが20ゼニー銅貨をマシラの父親に渡して居るのを見て、ラムポは二人に話し掛ける。

「まず、師匠に事情を聞こう。全てはそれからだね」

「「応!!」」

そうして、三人はトゥーナの居る店に向かって走り出したのだった。


フェイヨンカプラサービス前



「意外に良い値がついたね」

商人ギルドから出て来たシニャがユイに言っている。

「うん、ケチると思ったけど。あのアルベルタの商人はやるじゃない?」

そう話している仲間達の弾んだ声を聞いていたフィリオリの耳に、誰かが駆け寄って来る。

「フィリオリ姉ちゃん!!」

見ると、ルサ食堂の子供であるマシラが素晴らしい速さでフィリオリの前に立つ。

急制動で、ぼふっと辺りに土煙が立ち込めるのに顔をしかめる一同。

「マシラ君じゃない、どうしたの?」

「えっと、ラムポの旦那が至急集まってくれって行ってたから探していたのさ」

「?それってどう言う事かしら?」

急なのは分かるが、話が読めない。

「オイラも分らないんだけど、大聖堂に手紙を届けるのを頼まれてからここに来たんだ」

息を整えてマシラが答える。「大聖堂にって…。相当急いでいるらしいわね」

ラムポが大聖堂に手紙を出す時は、大抵凄く良い事かロクな事では無い。

手紙の内容の予想はつかない、情報が足りなさすぎる。

「それで、どこに行けばいいの?」

「ノデンの旦那が未識さんとこで、暴走あんちゃんがご飯食べているらしいって言ってたよ」

「分かった。ありがとう」

頭を撫でてから、フィリオリは仲間達を振り返る。

「皆、何が起こったか分らないけど大変な事みたい。疲れているかも知れないけど、これから事に当たるわよ。いいかしら?」

「やれやれ、ゆっくりと寝られると思ったんだけどな」

しろかぜがボヤく。

「でも、師匠さんに何かあったらしいから助けてあげないと」

シニャがしろかぜをたしなめる。

「わーってるよ」

「いそ…ぐ…わ」

歌音がフィリオリを見上げる。

「ユイは、ロンを探して来て。エイナは大聖堂に戻って大司祭様に今回の冒険の報告をして、詳細は後から私から伝えるわ」

「はい、先輩」

そう言ってエイナは大聖堂の方向へと歩いて行く。

「それじゃ、みんな。もう一仕事いくわよ!」

そう、仲間達に言ってユイは速度増加スキルを展開してから走り出したのだった。

kuramponkurampon2008/02/12 22:49続き来ましたね。楽しみに読んでます。

twonatwona2008/02/12 23:53クラさんへ<
がんばります(`・ω・´) シャキーン